◆ 有機農協Q&A
このコーナーは日ごろ皆さんからお問合わせの多いご質問を有機農協の組合員がお答えしています。
学術的には正解というわけではなく、あくまでも個人的な見解ですので、ご了承ください。

Q.有機と無農薬の違いって何?
A.無農薬は自己申告です。
 その作物に農薬を使用しないという意味なので化学肥料使用の有無や、その作物の前作、後作の栽培方法、周辺環境は問われません。

 対して有機栽培は自己申告が認められず、第3者である認定団体の検査を受けなければなりません。また作物についてだけの無農薬、無化学肥料というだけではなく、更にその作物の植えられている畑が、収穫からさかのぼって過去2年以上(多年生作物は3年以上)「有機的管理」がなされていることの証明が必要となります。

 有機的管理というのは、作物の栽培方法はもちろん、周辺からの汚染の防御や資材が安全かどうかの確認などを行っている事。有機農産物を作るプログラムを持つということです。有機の認定を受けるのは畑であり、そこで収穫されたものだけが有機農産物となります。

 選ぶならもちろん有機農産物です。白石:簡単に言えば、有機は無化学合成農薬で無化学肥料、無農薬は化学合成農薬はかかっていないかもしれませんが、化学肥料を使っているかもしれないのです。

 なおかつ、有機には国が定めた基準(下記)があって、それをクリアした農産物のみに使用できる言葉です。基準を満たしていない場合に使用すると罰則もあります。無農薬は特に基準や罰則規定はないと思います。つまり使おうと思ったら誰でも使用できる言葉なのです。

 ※有機の表示は下記2年以上有機JAS法で許容された資材のみを使用した田や畑から生産された野菜について使用できます。
Q.農薬も化学肥料も使っていないのに有機野菜が少し高めの価格なのはどうして?
A. 白石:本物の有機野菜は生産量が少ないうえに、わりと既存の農家よりも新規に参入した就農者が多く生産が安定しないのではないのでしょうか。
 そのため誰にでも手に入る機会が少なくなり、結果的に高くなる、普通の人はあまり買えない、商品の回転が遅くなる、商品が古くなる、みんな買いたがらない、流通量が少なくなる……という悪い循環になるのではないでしょうか。
 この循環を断ち切るためには、有機野菜を一般の人にも気軽に手に入れられるようにすること、質のよい物を安定供給すること、価格を慣行栽培物の1.5倍から2倍程度までに押さえること、などが必要だと思っています。どれもこれも理想ではありますが、実現はとても難しいですよね。

真野:有機栽培は全く肥料を使わないわけではなく有機肥料を使っています。
 有機肥料は一般的に化学肥料に比べるとかなり割高になります。また、農薬を使用しないということは、慣行栽培では雑草対策として除草剤を使用すればよいところを全て手作業で取らなければなりません。
 経費としては農薬代よりも人件費の方が高くなります。また殺虫剤、殺菌剤等も使用しないため虫食い、病気などで出荷できず無駄になる割合が高くなります。
このような理由で有機野菜は少し高めの価格になっていると思います。

小路:一つは、作物が必要とする肥料の有効成分が、有機肥料には化学肥料より少なく、同量の成分を得ようとするとき、何倍かの量を入れることになり、したがって金額もかさむ理由からです。
 もう一つは、農薬の変わりに自らの手を使い除草をしたり、虫除けのため資材を必要とするため、労力代がかかるということ。もう一つに,収量が一般栽培より多少劣るため、再生産可能な農業を実現するに必要なためです。
Q.スーパーに並んでいる野菜はどれも形がきれいだけど見た目の良さと味は関係があるの?
A.一概にはいえませんが、旬の時期に素直に育った野菜は形もよく味もいいです。
 キュウリを例に取ると、旬の樹に勢いがある時期に物理的に遮る物のない状態でのびたキュウリはまっすぐで美味しいです。農薬をかけようとかけまいと同じです。よく曲がったキュウリが無農薬の象徴のように言われますが、そんなことはありません。樹に勢いがなくなってきたら、キュウリは曲がってきます。
 ただ、どんな時期でも同じような野菜を食べようと言う無理な要求をすると野菜の生理に反した栽培を行わなければならないので、形だけはいいが、味ののらない水増しされたような野菜ができるのだと思います。

真野:見た目と味にはそれほど関連はないと思います。ただ果菜は曲がったものより素直にまっすぐ伸びたものの方が味が良いような気がします。

小路:あまり関係ないとおもいますよ、ただバランスよく作物生理に沿った育ちをしたものは見た目も良く出来るし味も良い。それよりも有機肥料で育てたものは、生育がゆっくり生理に沿った育ちをするため味が良いですね。
Q.共同購入はないの?
A.まだまだ準備中ですが、地域の仲間が集まって「共同」で購入し「共同」で分ける。ともに食を考え、子供たちの未来を語り合い、そして行動する。
 共同購入はすでに一つの社会であり農協活動を支える生活者ネットワークの拠点であると考えております。5人〜10人の仲間が集まれば、共同購入グループとして安全な食べ物の配達ができるでしょう。
 このようなシステムも今後の展開として考えております。
Q.アトピーでも大丈夫?
A.白石:アトピーはただ一つの原因で起こるのではありませんよね。ほこりやダニ、牛乳、卵、肉、化学物質など様々な原因があります。だから一概に有機野菜だからアトピーの人でも大丈夫だとはいえません。
 医師と十分相談することが必要です。アトピーの方のなかには、素材それ自体と言うより、付着している化学物質に反応している人もいます。例えば私の知り合いで、スーパーの卵ではじんましんが出るのに、うちの卵では大丈夫という人もいます。
 おそらく鶏に与える餌の違いや薬品の有無による物ではないかと思います。私の信奉するアンドルー・ワイル博士は、アレルギーの患者さんに対して、なるべく食事のタンパク質を押さえること、しかも植物蛋白に変えること、有機の野菜・果物にする事を推奨しています。
 アンドルー・ワイル博士はアリゾナ大学教授。医学博士で代替医療・薬用植物・変性意識・治癒論の第一人者。日本に翻訳された著書に「癒す心、治る力」「医食同源」(ともに角川文庫)等がある。「医食同源」には、ベストセラーになった「粗食のすすめ」の著者、幕内秀夫氏のオリジナルレシピがついています。参考にしてみてください。
Q.生産者って?
A.無農薬有機栽培野菜は、どこの誰がどういう風に作ったのかわからない一般の野菜と違い、生産者や畑の写真を見ながら、生産者の考え方や気持ち、何を使っていて、または使っていないのかが、きちんとデータとして表示されていますから、安心してご購入いただけます。
 また、栽培農家さんの『思い入れ』を生産者ページにてご覧下さい。またみなさんと有機について話ができ交流することを楽しみにしています。
今後そのようなコーナーも作っていきますので、お楽しみに!!
Q.スーパーの葉物野菜はピンとしてみずみずしそう。自然食のお店のはあまり……スーパーの方が新鮮なの?
A. 白石:実際新鮮なことも多いと思います。スーパーの方が回転率がいいから古い物は置かなくてすむしね。それに仕入れの単価が比べ物にならないくらい安いのだと思います。
 自然食品店の有機野菜だったら単価も高く貴重品だから、そうそう簡単に廃棄して次のを仕入れるわけには行かないのではないでしょうか。
 もう一つには、市場の流通では鮮度を保持するための一定の技術が確保されているのではないかと思います。とにかく大量の野菜が動くわけだから、保冷庫や保冷車などを使わないと、特に夏場や輸入品などはやっていけないと思います。

真野:本当に新鮮なものもあれば、薬品を使って新鮮に見せているものもあると思います。

小路:スーパー等で販売しているものは、鮮度保持材等を使用し、冷気を当てているためいつまでもみずみずしいです。
Q.有機農業をやっていて一番大変なのはどんな時?
A. 白石:雑草取りと害虫取り。
真野:炎天下の草取り。
小路:きりがない除草除草
本当に草取りが大変です。
Q.直接農家の人と会いたいな……
A.もちろん、そんな計画も思案中です。
有機農協では作る人と食べる人の信頼によって「食」が守られると考えております。
その第一歩としての出会いを私たちは大切にしたいと、いつも思っています。
各地で繰り広げられる農業体験や産地見学などで交流ができることを、望んでいます。